家族、友達をサウナに誘う前に気を付けてほしいこと

2022年3月7日に日本サウナ総研が発表した「日本のサウナ実態調査2022」によると2021年時点で愛好家は日本に1,600万人ほどと言われています。サウナブームが到来し、老若男女がととのいを味わうためにサウナを趣味にする人が増えてきました。自分の周りの家族や友人にも勧めて、一緒に行きたい!と考える人が多いかと思います。しかし、ちょっと待ってください。もしご家族やご友人に以下に書く様な症状を抱えている人がいたら、誘うのは控えた方がいいかもしれません。

本記事の内容は、サウナドクターとして有名な加藤 容崇氏が書いた 「医者が教えるサウナの教科書-ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか」に基づいています。本書は、Amazonで740レビューもついて、星4.5以上(本記事執筆時点)なのでサウナー必読の書だと思います。筆者も、この本に書いてある入り方を参考にして、サウナに入っています。

サウナに入ってはいけない時、入ってはいけない人

まず初めに、サウナに入ってはいけない時、そして、入ってはいけない人についてお話しします。

  • 風邪を引いている時
  • 血圧が160mmHgを超える高血圧、血管系の疾患がある方
  • 5歳以下の子供

上記の状態、また人はサウナに入ってはいけません。ひとつひとつご説明していきます。

風邪をひいている時

「風邪のウィルスは熱に弱いからサウナに入ったら治るんじゃないかな」そんな風に考えて入ろうとしたことがある方、また実際に入ってしまった方がいるかもしれませんが、非常に体に悪いです。なぜなら

まず風によって温度のセンサーが狂っているため、過剰に熱くてもわからないので危険です。また、風邪を治すために働くリンパ球は37度程度で活動が活発になるので、布団に入るだけで十分です。〜脱水が進み、危険です。

医者が教えるサウナの教科書-ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか

たくさん汗をかいてスッキリできるかも、と考えてしまいますが、風邪で温度感覚がうまく働かず、自分が普段入っているよりも長い時間入ることができてしまって気づいたら脱水症状で倒れて救急車、なんてこともあり得ます。また、マナーの面から考えても、誰かに自分のウィルスをうつしてしまう可能性があることを考えると控えた方が良いでしょう。

血圧が160mmHgを超える高血圧、血管系の疾患がある方

サウナに入ることで体温が高まり、血流が全身を素早く巡ります。そうした時、高血圧や血管系の疾患がある方は、さらに体調に異常をきたし、症状が悪化してしまう可能性がありますので控えましょう。

また、仮に血圧が徐々に下がり今は150mmHg以下という人でも必ずかかりつけの医者に相談するようにしてください。加藤医師は自著の中で、もし、かかりつけ医の許可が出たようであれば、いきなり、普段通りのサウナに入るのではなく徐々に体を慣らしていくことをおすすめしています。

極端な温度変化を体に与えるのではなく徐々に慣らしていくのが良いでしょう。具体的には、

1. 低温サウナ(スチームやミストなど)に入り、短時間で出る

2. ぬるい水シャワーを浴びる

3. たっぷり外気浴をして体を落ち着ける

医者が教えるサウナの教科書-ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか

血圧の上昇や血管系の疾患は日常のストレスや生活習慣の乱れによるものが多いかと思います。サウナで頭を空っぽにしてストレスを解消したい気持ちもわかりますが、サウナでととのうのは、日常のストレスから逃げる、あるいは解消する方法を実行した後、また、生活リズムをととのえた後の方が良いでしょう。

5歳以下の子供

本記事を読んでいる方の中には、お子様がいて一緒にサウナに入ろうとしているかもしれませんが、お気をつけください。

フィンランドのトゥルク大学の研究によると、対象者(2~40歳、81人)がフィンランド式サウナに入った場合、5歳以下では、1回拍出量(心臓が一回の拍出で送り出せる血液量)の低下がみられたそうです。〜これは自律神経系がまだ確立されていないため、サウナの環境に適応できないことを示唆しています。

医者が教えるサウナの教科書-ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか

結論として、5歳以下はNGです。お子様と一緒に時間を過ごすのはもう少し、お子さんが大きくなってからにしましょう。また、6~10歳についても加藤氏はコメントをしており、低血圧をきたす可能性があるため、低温サウナを利用する、または比較的温度が低いサウナの下段を利用する、長時間入らないなど保護者の皆様が注意する必要があるということです。

まとめ

サウナに入ってはいけない時、サウナに入ってはいけない人についてご紹介してきました。難しいかもしれませんが、ご家族やご友人をサウナに誘う時には、彼ら彼女らの体調は大丈夫か、病気がある場合には、かかりつけ医にサウナに入っていいか聞くように勧めてからの方が良いかと思います。

また、自分自身の体調が安定していない時、サウナに入りたい体調を振り返って大丈夫かどうか判断することが大切ですね。生活リズムが乱れて、二日酔いや睡眠不足の時にはどうしたら良いのかを別の記事でご紹介していますので参考にしてみてください。

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